マイホーム

いつの間にか辿り着いた
ホストという道。

愛知県
Kazさん(男性/ウェブディベロッパー)、
Yuiさん(女性/ヘアメイクアップアーティスト)

2016年10月30日取材

人生には思いもよらない偶然がしばしば起こり、稀にそれが大きな影響を与えることがある。KazさんとYuiさんの若いご夫婦は、そんな偶然を楽しみながら生活していると語る。今回のリスティングは愛知県名古屋市。お二人ともフリーランスとして活動しており、友人を介して事務所兼自宅となる物件を探していたところ、その友人がたまたまAirbnb(エアビーアンドビー)のホストをしていたため、「半ば巻き込まれた(笑)」ような形で自らもスタートさせた。

「僕も奥さんも、お互いに流れ流され日々を送っていたなかで共通する部分があったんです。たまたましばらくイギリスにいたり、シェアハウスで暮らしていたことがあったり。そんななかでホストをしている人と知り合って手伝うようになって、ホストについて教えてもらっているうちにハードルが下がったんですね。自分が住んでいる環境に他の人がいることにも抵抗がなかったんで、気軽に始められました」(Kazさん)。

ホストをスタートさせてわずか2カ月。その短い間だけでも、部屋の内装は当初とは全く違う雰囲気になっていると言う。

「二人とも物をつくることが大好きなんです。この場所は友人たちとテーマを考えながら徐々に変えていっています。天井にタープを張ってみたり、人工芝を敷いてみたり。今はキッズフレンドリーな空間にしたいと思っているんです。以前、お子さん連れに利用して頂いたことがあって、子どもがいると場の空気がすごく良くなることに気づいて。そういう人たちがもっと来やすい環境にできたらいいなと思っています」(Yuiさん)。

変化を許していくと新しい発見が生まれやすくなる。あらゆる国のゲストを迎えるホストという体験は、それを得られる絶好のチャンスと言えるかもしれない。これからもKazさんとYuiさんはフレキシブルにその時の状況、環境に溶け込み、人と関わりながら成長を続けていくのだろう。

2部屋の宿泊スペースがある、Kazさん、Yuiさんのリスティング

KazさんとYuiさんはビルの2フロアを借り、事務所、自宅、リスティングとして利用している。改装して壁などを設け、2部屋の宿泊スペースをつくった。

絵本をはじめとした子ども向けの書籍類

現在収集していると言う、絵本をはじめとした子ども向けの書籍類。新旧、国内外問わず、バリエーション豊富に取り揃えられている。

ゲストとのコミュニケーションもスムーズなKazさんとYuiさん

英語が堪能でゲストとのコミュニケーションもスムーズなKazさんとYuiさん。趣味や好みを聞き出し会話の材料にしているようで、話し出すとすぐに打ち解けてしまう。

黒板には2人に宛てたゲストからのメッセージが残されている

黒板には2人に宛てたゲストからのメッセージが残されている。この日に訪れていたゲストは日本語を勉強中ということで、「ありがとうございます!」と記してくれた。

以前、利用したドイツ人のゲストがくれたパターゴルフセット

以前、利用したドイツ人のゲストがくれたパターゴルフセット。共有スペースの芝の上でたびたび遊んでいるそう。

料理が得意なYuiさんは、よくゲストを交えパーティを開く

料理が得意なYuiさんは、よくゲストを交えパーティを開くという。ちなみに右手に見えるキッチンの壁は、友人たちと共に約3カ月かけてタイルを貼った力作。

Kazさん&Yuiさんのおすすめスポット

  • GURUMAN VITAL 長者町店

    GURUMAN VITAL 長者町店

    愛知県を中心に数店舗展開されているパン工房。本格の石窯パンやお菓子類など、様々な種類を用意している。「卵や油を使っていないので、素材本来の味を楽しめるパンが魅力。ゲストにはベジタリアンの方がいらっしゃる場合もあるので、安心しておすすめできますね」(Yuiさん)。

    住所:愛知県名古屋市中区錦2-6-13 長者町えびすビルパート3 1F
    TEL:052-219-5333

  • MITTS COFFEE STAND

    MITTS COFFEE STAND

    リスティングからほど近い場所に位置している、こだわりの豆で淹れたスペシャルティコーヒーを提供するカフェ。「Wi-Fiを使用できるので僕も重宝させてもらっていて、ついつい長居してしまうんですよ。ローカルの人がよく集まっているようですね」(Kazさん)。

    住所:愛知県名古屋市中区錦2丁目8-15 錦三輪ビル1階
    TEL:052-222-0197

  • 大須商店街

    大須商店街

    地元の人、観光客が多く行き来をしている、大須観音へと繋がるアーケード。昔ながらの飲食店や洋服屋、アニメや漫画関連のショップまで点在する、原宿と秋葉原をミックスさせたような雰囲気。「最新と懐かしいものが共存している独特な商店街で、雰囲気がとても面白いです」(Kazさん)。

Kazさん&Yuiさんへ質問

  • ホストをはじめたきっかけは何ですか?

    すでに周りにホストをしている人がいたので、自分たちでゼロからやる必要がなかったというのが一番の理由ですね。イギリスにいた頃はフラットシェア(1つの家やアパートを数人で借りて共同生活すること)に住んでいましたし、名古屋のホステルにしばらくいたこともあったので、今の状況は必然だったのかもしれません(Kazさん)。

  • 「ホストになってよかった!」と思う瞬間は?

    やっぱり毎日が旅行気分!と思えることですね。うちは日本人の方に使って頂く機会も多くて、以前、息子さんのテニスの試合で来たっていう親子が宿泊したことがあったんです。その方はAirbnb(エアビーアンドビー)で泊まるのが初めてとおっしゃっていたんですが、実際に使ってみたら楽しかったと言ってもらえたのはうれしかったですね(Yuiさん)。

  • ゲストとのエピソードを教えてください。

    シルク・ドゥ・ソレイユのメンバーが泊まってくれてヘアメイクのことを色々教えてもらったり、名古屋では3年に1度、あいちトリエンナーレが行われるんですが、北海道から来たアーティストさんが利用してくれたり。新たな情報や刺激をもらえることはうれしいです。この2カ月の間だけで、また会いたい人がたくさんできました(Yuiさん)。

  • これからホストになる方へのメッセージをお願いします。

    自分ひとりだけでやろうとするのはやっぱり大変。先達の力も借りて、色んな人を巻き込んで皆で一緒にやることができればその大変さは解消されます。ホストをやるんだ!と意気込まず、リラックスしながら取り組めば、楽しくやれると思います(Kazさん)。

  • この記事は住宅宿泊事業法施行前の2018年6月14日以前の記事となります。
    法令がどのように適用されるかについては、個別に法律の専門家や最寄りの地方自治体の窓口等にご相談頂きますようお願いします。
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