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伝えたいことは
この土地の
穏やかな空気。

北海道 Tsutomuさん
(男性/IT関係、整体師)

2016年11月9日取材

旅の目的は千差万別だ。普段の生活にはない風景や文化に接することかもしれないし、食べ物や憩いの時間を求めに行く人もいるだろう。今回登場頂くTsutomuさんは過去に何度か半年、1年ほどかけ南米、中米、東南アジア、南アジア、アラビア半島といった赤道付近を旅して回っていた。主な目的はカカオ探し。チョコレートに対して興味が湧いたのを機に、わざわざ現地の農園まで赴いたのだ。

異国の文化を肌で感じることを悦びとし、英語に留まらずスペイン語も独学で学習したと言うTsutomuさんがホスティングをするのは当然だったと言えるかもしれない。やはり自分が興味を抱いている場所に住む人に利用してもらうことが希望なのか、と尋ねてみると「まったく思っていないです。国籍関係なく、色んな方に北海道を楽しんでもらいたい」という答えが返ってきた。では、Tsutomuさんがゲストに楽しんでもらいたい北海道とはどういったものなのだろうか。

「北海道は本州に比べると歴史が浅いですから、観て感動できるような名所が少ないんです。その代わりに食事が充実している点が、観光における特徴になっていると思います。でも、それより僕が体感して欲しいと思っているのは北海道、札幌での生活。北海道に住まう人たちって表情がすごく優しいんですよね。満員電車や車の渋滞でもイライラしないし、穏やかに暮らしています。その空気感こそ、魅力だと考えています」。

普段、お菓子屋さんで働いている妻のAsukaさんは、そんなTsutomuさんを温かく見守る。リスティングには、Tsutomuさんが言う北海道ならではの穏やかな暮らしが体現されているように感じた。

最低限の設えだけでまとめられたシンプルな宿泊スペース

最低限の設えだけでまとめられたシンプルな宿泊スペース。寝具は布団のみだが、ベッドを希望された場合はマットレスを厚く敷くなどして対応しているという。

共有スペースとしても使用しているリビング

宿泊スペースの隣部屋は、共有スペースとしても使用しているリビング。ここでゲストと共に食事をすることもあるそう。陽光が差し込む爽やかな空間だ。

Tsutomuさんお手製のチョコレート

カカオから作られたTsutomuさんお手製のチョコレート。普段日本で食べる一般的なものとは異なり、フルーツのようにも感じられる複雑な後味が特に美味。

ゲストからお土産としてプレゼントされた品々

フランス人の男性(元サッカー関係者なのだそう)からもらったサッカーボールつきのボールペンなど、ゲストからお土産としてプレゼントされた品々。

Tsutomuさんが旅してまわった先で余った硬貨

Tsutomuさんが右手にもっているは、旅してまわった先で余った硬貨。左手がインドから持ち帰ってきたチャイ用の器。これら旅の軌跡が玄関に飾られている。

Tsutomuさんのリスティング

市電などを乗り継いだ先にリスティングが位置しているため、はじめての人には少々ルートが複雑。稀にゲストが迷ってしまうこともあり、その際は迎えに行っているとのこと。

Tsutomuさんのおすすめスポット

  • 北海道神宮

    北海道神宮

    リスティングから歩いておよそ30分の札幌でとりわけ有名な神社。雰囲気が良いため周辺に住んでいる人が通勤経路として利用し、ゲストの散歩コースにもなっている。「自営業をしているので、僕も商売繁盛を願いに最低でも月に1度は訪れますね」。

  • 大通公園

    大通公園

    札幌駅からほど近い場所にある、1.5kmほど続く長い公園。木や花が植えられ、多くの人にとっての憩いの場となっている。「大通公園はゾーンによって特徴が少し違っていて、大道芸人がいたり、とうもろこし屋さんが出店したりする3、4丁目が賑やかですね。5丁目以降は比較的地元の人向けだと思います」。

  • 札幌らーめん共和国

    札幌らーめん共和国

    北海道名物といえばラーメン。札幌内だけでも数多くのラーメン店があるものの、はじめて訪れる場合、自分の好みに合ったものが見つかるとは限らない。悩んだ時にお勧めしたいのがこのスポットだ。「札幌駅に隣接したビルに入っていてアクセスが良いですし、何よりも道内の競合店がここに集結しているところが魅力です。北海道はエリアによって味のタイプが違うのですが、札幌系、旭川系、釧路系が全部揃っています」。

    住所:北海道札幌市中央区北5条西2丁目 エスタ10F

Tsutomuさんへ質問

  • ホストをはじめたきっかけは何ですか?

    元々、長期の旅の際にAirbnb(エアビーアンドビー)に類似するサービスを自分で利用していたんです。日本に戻ってきて、自分でもホストをやれば日本でもインターナショナルな日々を過ごせるんじゃないかと思い、約1年前に始めました。

  • 「ホストになって良かった!」と思う瞬間は?

    リスティングを利用して頂いた後でもご縁が続くことはうれしいですね。先日も半年くらい前に来たゲストから「いつこっちに来るの?」というメールが届いて、次回の旅の目的がひとつ増えました。

  • ゲストとのエピソードを教えてください。

    ゲストとの交流は基本的に観光情報を提供しているくらいで、一緒に遊びに行ったりすることはほとんどしないんですが、接している時にゲストのお国柄が垣間見られた瞬間は、特に印象に残りますね。手土産を持ってきてくれたり、帰る際に宿泊前よりも綺麗に掃除をしてくれたり。美しいな、と思うことが多々あります。

  • これからホストになる方へのメッセージをお願いします。

    ホスティングの醍醐味はまったく自分が知らない情報をもち、まったく違う価値観で生活している方々が、わざわざ部屋に来てくれるという点。ゲスト、皆が先生なんです。例えば違う住所に行っちゃって迎えに行ったりとか、ほんのちょっとのトラブルは起こると思うんですが、そんなことよりも良い思い出の方が記憶に残りますよ。

  • この記事は住宅宿泊事業法施行前の2018年6月14日以前の記事となります。
    法令がどのように適用されるかについては、個別に法律の専門家や最寄りの地方自治体の窓口等にご相談頂きますようお願いします。
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