きゃりーぱみゅぱみゅなどの有名アーティストや多数のモデル、クリエイターなどが所属し、「HARAJUKU CULTURE」を牽引する企業・アソビシステム。そのアソビシステムが、Airbnb、不動産会社・ロクヨン3社とコラボレーションし、ホームシェアリング事業を立ち上げた。
今回はアソビシステムがプロデュースする『MOSHI MOSHI ROOMS SAKURA』について、執行役員の山崎諭さんに事業の背景を伺った。
国内外からの観光客で連日にぎわう原宿駅から徒歩10分のところに宿泊施設でありコンセプトルームの『MOSHI MOSHI ROOMS SAKURA』がオープンした。18年12月開業し、早くも外国人観光客を中心に人気を集めている。
「私達は2014年から『もしもしにっぽん』というプロジェクトを運営しています。これは日本のポップカルチャー(ファッション・音楽・アニメ・フード他)を世界に向けて発信するというものです。『MOSHI MOSHI ROOMS SAKURA』は、私達が培ってきたカルチャーやデザインを細部まで表現しています。新しい宿泊体験ができると、あっという間にSNSなどで拡散し、多くの人から問い合わせをいただいています」(山崎諭さん 以下「」内同)
プロジェクトがスタートし、大変だったのは物件探しだったという。
「なかなか宿泊施設に対応できる不動産物件が決まりませんでした。しかし、地元原宿でビルを所有している不動産会社・ロクヨンとご縁ができ、今回のプロジェクトが実現しました。Airbnbは世界的なプラットフォームなので、想像以上の国や地域からのアクセスがあり、驚いています」
それぞれの会社の役割分担は、プロデュースをアソビシステムが、運営・住宅管理・オペレーションをロクヨンが、PR・プラットフォームの提供をAirbnbが行っている。
「それぞれの会社の強みを生かし、いい形での協業体制ができていると感じています。私達も、宿泊施設のコンセプトを作るのは初めてでしたので、インパクトと居心地の良さを両立するために、細部まで考えました。泊った方も満足してくださっているようで、とてもうれしいです」
『MOSHI MOSHI ROOMS SAKURA』は、原宿のレトロなビル内にある。階段を上って扉を開くと、ポップなのに心地よい異空間が広がっている。このホームシェアリングならではの体験もまた訪れる人を魅了する。
部屋のコンセプトは、日本らしい「桜」に決定。きゃりーぱみゅぱみゅさんのミュージックビデオ、舞台美術の経験者たちが、カラフルでポップ、そして居心地がいい部屋を作り上げた。
「現在、コンセプトルームは“桜”のみですが、今後は“忍者”や“城”など、日本的なイメージに軸足を置き、私達らしい空間作っていきたいと考えています。ただ、それらしい部屋を作るのではなく、原宿にオフィスがあり毎日スタッフが通勤し、街のにおいや変化を肌で感じている私達の感覚をインストールした部屋を作っていきたいです。ここに泊まれば日本を感じる……そんな部屋を原宿や東京にとどまらず、全国に拡大していきたいと考えています」
アソビシステムと共に『MOSHI MOSHI ROOMS SAKURA』を運営するロクヨンの清水章広さん。この建物には屋上があり、パーティも可能だ。取材時は清水さん自身の結婚パーティーを行っていた。近くのカフェからかわいいケータリングを取り寄せ、屋上にDJブースを設置。誰もが笑顔のパーティだった。
「ここは、原宿の街全体が見渡せて、渋谷にも徒歩圏内です。周囲には美味しいレストランも多く、滞在することで、日本を感じる施設になりました」(清水さん)
『MOSHI MOSHI ROOMS SAKURA』に宿泊した、ゆみかさん(右)、さわこさん(左)に感想を伺った。
「扉を開けた瞬間、“なにここ、すごい”と叫んでしまいました。かわいいのに落ち着いていて気分がアガりました」(ゆみかさん)
「歩いてすぐにおしゃれなお店も美味しいレストランがあります。お散歩に行きたいけれど、この部屋にもずっといたい! 屋上からの景色も素晴らしく、ここに泊まってよかったと思っています」(さわこさん)