東北の暮らしに今も息づく、丁寧な「手しごと」

made in Fukushima

東北地方に古くから伝わる「刺し子」。寒さが厳しい東北地方では、服を保温・補強するために、麻布に糸を刺し縫いをほどこす「刺し子」が盛んに行われていました。
糸が紡ぎ出す美しい独特の模様は、今も東北の各地域で大切に受け継がれています。
「TOHOKU みんなのGOODS」は、この「刺し子」の技法を機械織りに応用した「刺し子織り」に出会って生まれました。「刺し子織り」の幾何学模様を活かしながらモチーフを配列したオリジナルデザインと、日本の伝統色から福島県にちなんだ3 つのカラーを組み合わせました。
3つのカラーは、「そらいろ」「くりいろ」「はまなすいろ」。
青く抜ける空、生命が芽生える土、福島の海辺に咲く鮮やかなはまなすの花をイメージした色です。

「刺し子織り」

「刺し子織り」を日本でただひとり伝承しているのが、福島県伊達市の三和織物の大峡健市さん。4代にわたって織物に携わる職人で、大峡家に約50 年前から伝わる木製の織り機を使って、1時間に1メートルしか織ることができない貴重な布を織りあげます。
「TOHOKU みんなのGOODS」は大峡さんとともに、伝統ある幾何学模様を活かしながらモチーフを配列した、珍しいデザインの生地を開発しました。模様をきれいに出すために、糸を太くするなどの工夫を重ね、手ざわりのよいふっくらとした生地に仕上げました。「これまでの刺し子織りにはない、斬新な柄と色に仕上がりました。ぜひ若い方に使ってもらえたら嬉しいです」(大峡さん)。

「刺し子織り」のつくり手、三和織物の大峡健市さん

昔ながらの織り機ですこしずつ織られる貴重な布

ひとつひとつを丁寧に

織り上がった「刺し子織り」の布をポーチやブックカバーなどにつくりあげるのは、福島県喜多方市の縫製工場「サロンジェ」に依頼しました。サロンジェの工場長を務める柳沼栄さんと大峡さんが知り合ったきっかけは、東日本大震災。伊達市から会津に一時避難していた大峡さんが、サロンジェに加工の相談をしたことから、ともに仕事をするようになったそうです。
「刺し子織り」の布が裁断され、縫い上げられていく過程は、ひとつひとつすべて工場のみなさんの手によって行われています。「1回織るごとに織り方の加減が異なる刺し子織りの生地の加工は、一般の生地と比べるととても難しいんです。模様をきちっと合わせるために、裁断は重石で布を押さえながら、手作業でカットしています」(柳沼さん)。

手間と時間をかけて、大切につくりあげた「TOHOKU みんなのGOODS」。東北の「本当にいいもの」をお届けします。

「刺し子織り」の生地の縫製を担当した(株)サロンジェの工場長・柳沼栄さん

裁断や縫製も、ひとつずつ丁寧に手作業で行われる

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