2019年の「Reborn-Art Festival × Tカード」では、「石巻に魔法をかけよう」をテーマに子どもたちによるアート制作を行いました。
子どもたちがつくるアート作品
進行状況
3月には"どんな魔法をかけたらよいのか?"などのアート作品の骨子となる企画を考えるワークショップを開催。作品の企画アイデアを出すワークショップとフィールドワークを何度も実施し、「石巻がこんな風になったら」という子どもたち自身が理想とする街づくりを考え、夢や理想をイラストに描きました。
そのイラストのアニメーションや子どもたちが撮影したシーンを、小林武史さんとSalyuさんよる楽曲「魔法」にのせた映像作品「まほう」として制作しました。
2017年に続き、松任谷由実さん、Mr.Childrenなどのアートワークで有名な森本千絵さん率いるクリエイティブ集団goen°が全面サポート!プロジェクトメンバーの子どもたち全員が本当に真剣に取り組み、子どもたちの想いがたくさん詰まった、とっても素敵な作品になりました。
「まほう」は、2019年8月20日より「Reborn-Art Festival2019」の会場の一つである旧観慶丸商店にてお披露。作品が設置された場には、作品ができあがる過程で生まれたイラストやオブジェ、また2017年の「Reborn-Art Festival」で出品された子どもたちのアート作品「貝殻のテーブル」も一緒に置かれ、映像とあわせて全てが一つのアート作品として展示され、多くの方にご覧いただきました。
そして、今回、子どもたちのアート制作過程そのものを追った映像作品を是枝裕和監督主催の制作者集団「分福」に所属するディレクター今中康平さんがつくってくれました!
『まほう』のメイキング・フィルム「魔法のかけかた」です。
「魔法のかけかた」は、子どもたちのアート制作企画ワークショップが開催された3月2日から、映像作品が完成し「Reborn-Art Festival2019」に出展された8月20日まで約5カ月間にわたり、子どもたちがアート制作に取り組む姿とその日常に密着しながら撮影されました。震災の街・石巻で生きる子どもたちが映像作品『まほう』を作っていく過程で、石巻の現在と未来に真正面から向き合っていく様子がその成長とともに30分のドキュメンタリー映像として記録され、「Reborn-Art Festival2019」会場内に『まほう』と一対になって出展されました。本当に素敵な作品です。
そして、みなさまに素晴らしいお知らせがあります。
なんとこのプロジェクトで生まれた映像作品『まほう』が「第23回文化庁メディア芸術祭」においてエンターテインメント部門の「U-18賞」を受賞しました!
子どもたち自らが企画・制作した映像作品がこんな素敵な賞を受賞するなんて、本当に素晴らしいことです。子どもたちも大喜びです。
子どもたちがアート制作を通じて、知らなかったことを知ったり、未来につながる何かを得たりすることが少しでもできていたなら嬉しく思います。
多くのみなさまに作品を通じて子どもたちの想いが伝わることを願っています。