果物屋さんの店先に並ぶフルーツを眺めるのが、好き。
イチゴ、メロン、桃、ふどう、りんご……。
季節のみずみずしさをたっぷりたたえたフルーツたち。
キレイな色といい香りは、見ているだけで幸せになる。
ひとり暮らしを始めてからは、
できるだけ季節のフルーツを切らさないように心がけている。
器に盛ってリビングに置いておくと、
フルーツの鮮やかな彩りがお花代わりになってくれる。
お花を毎日飾るよりも手間がかからないし、
何より美味しく食べられるのがいい。
そして、時間のある週末には、
旬のフルーツをたっぷりと用意して、コンフィチュールをつくる。
ホウロウの鍋でくつくつと煮ているときの満ち足りた気分。
出来上がってビンに詰め終わる頃には、なんだか気持ちも前向きになる。
慌ただしい日々の中で巡りくる季節を感じさせてくれて、
そして心にちょっぴりゆとりをもたせてくれる。
毎日の暮らしに欠かせない、季節からの贈り物だ。
ザクロの実の紅色は、まるでルビーのよう。
ひと粒ひと粒にたっぷりの果汁が。